【Vol. 05】"いま"と"むかし"を未来へ

輪旅第十六弾、今回の舞台は京島にある古民家を改装した空間「ウラダナ」。

この空間は不動産業や画家、すみだ川ものコト市実行委員長を務め多方面で活躍される「角田晴美」さん自らが手掛けています。

角田さんの多彩な才能と多様な活動の根底には一体どんな“想い”があるのでしょうか。

学芸人の二人を含む女子会(?)に注目!!!

角:角田晴美さん

ふ:葛飾ふとめ

ぎ:葛飾ぎょろめ

 

活動の源は“好き”という気持ち。

今回のゲスト「角田晴美」さん

 

ふ:葛飾ふとめ

ぎ:ぎょろめの

ふ&ぎ:輪になって北斎!

ぎ:第16弾!いや~、今回は素敵なところに来ましたね。

ふ:いい雰囲気だよね。

ぎ:こんな素敵なところでインタビューさせていただくゲストはこの方!角田晴美さんです!よろしくお願いします!

ふ:よろしくお願いします。

角:よろしくお願いします。

ぎ:ちょっとご紹介も兼ねますね。角田さんは不動産業や画家、「すみだ川ものコト市」の実行委員長など多方面で多彩な能力を発揮され、前職は骨董品屋という経歴をお持ちですが、普段は一体どんな活動をされているか教えてください。

角:活動ですか…。

 

ふ:はい、一体何をしている方なんだろうってずっと気になっていたんですよ!

一同:(笑)

角:確かにそうですよね。

ふ:以前区役所でお会いしたときにいただいた名刺には「不動産」の言葉があったので、そっちの界隈の方なんだと思っていたんです。

ぎ:メインは不動産業なんですか?

角:実家の家業が不動産業なんです。

ふ:あ、そうなんですか!

角:はい。その不動産業をやりながら絵を描く仕事もやっていますね。

ぎ:なるほど!だから「画家」なんですね。不動産業と画家もやりつつ、「すみだ川ものコト市」の実行委員長も務めていらっしゃって、前職は骨董屋…。ご自身のその多様な活動のベースになっているものって一体なんでしょうか?

角:ベース…ベースですか。なんでしょうかね…。

 

すみだサマーコンサート内でライブペインティングした作品

ぎ:ご実家の家業がその不動産業をやられていて、画家としての活動はいつ頃からなんですか?

角:大学が美術大学だったのですが、大学を出てその後に骨董屋に就職しまして…。

ぎ:「働くぜ!」ってなったんですね。

角:はい。ちょうど不況の真っただ中なこともあって、就職活動はしなかったんですけど。

ぎ:就活しなくてそんな珍しいお仕事に就けたんですか!?

角:昔から古民家が大好きで、見に行くのも大好きだったんです。当時たまたま通りかかった骨董屋さんでアルバイト募集されていたんですよ。

ぎ:えー!そんなジブリみたいなことあります!?

一同:(笑)

角:本当にたまたまでしたね。将来的に家業を継ぐっていうのは15歳の頃に親に言われていたんですが、その前にどこかで働かないといけないなとは思っていたんです。

 

ぎ:結構早めに言われていたんですね。

角:その時はまだガソリンスタンドだったんですけどね。

ふ&ぎ:ん???

ぎ:ということは、不動産業よりも前ってことですね。

角:そうですね、不動産の前はずっとガソリンスタンドでしたね。戦後から始めたようで、戦中はよろず屋をやっていたそうです。

ぎ:よろず屋…。

角:生活用品を取り扱うよろず屋でしたね。そのお店は戦時中、砂糖の配給所になっていましたが全部焼けてしまいました。戦争が終わるとこれからは車社会になると見据えてガソリンスタンドを始めたそうなんです。それが私の祖父母の代ですね。

ぎ:先見の明があるというか、THE商人だったんですね。

一同:(笑)

角:ガソリンスタンドはそうやって始まったんですけど、ガソリンの利幅が少なくなり設備も老朽化したため、10年前くらいに閉めたんです。それで父がガソリンスタンドと並行してやっていた不動産業をメインにした、という感じです。

 

ふ:なんというか、お父様が既に二足のわらじを履いていらっしゃったのが角田さんにも自然と影響しているんですかね。

角:あ!そうかもしれないですね。当時、ガソリンスタンドにいらっしゃるお客様がよく駐車場を探されていることが多かったので、それで不動産業をはじめたそうです。

ぎ:砂糖とガソリンと不動産…ということは人の暮らしになくてはならないものを角田一家が支えていたみたいな感じですね。

ふ:ふふふ、そうね(笑)

ぎ:語弊があるかもしれないんですが、角田さんは一方で骨董屋と画家という必要性が比較的低めの方面に進んだのはなぜですか?

角:あー、なんでですかね?うーん、家業を継ぐ前に興味があったのは学校の先生や絵を描くことだったんですよ。家業に入るまでは好きなことをやらせてほしいと親に懇願し、美術分野に進み教員の免許も取りました。

 

“すみだ”に住んでもらうために

ぎ:教員の免許を取ったけど…骨董屋さんに行ったんですよね?

角:そうですね、商売を経験しないといけないと思ったのと、古いものが好きだったので(笑)。務めていた骨董屋さんが建築の設計事務所も営んでいて、飲食店の設計施工などをやっていましたね。

ぎ:もしやそれが…角田さんが運営されている「すみだの住みか」というサイトのきっかけなんですか?

角:それは元々「sumica」という区内で暮らす人を取り上げるサイトだったんです。そこに不動産情報を入れてくれないかとご依頼があって始まったものですね。

ぎ:あ、元々独立したサイトがあってそこの不動産パートを担当していた、ということですね。

角:そうですそうです。

 

ぎ:なるほど。「すみだの住みか」、こちらはレトロ&リノベ物件情報を掲載しているとのことですが、改めてご紹介いただけますか?

角:リノベーションできる物件情報というのがそんなになかった頃にですね、自分でリノベ可の物件を探し回って墨田区に住む人が増えたらいいなと思って立ち上げた物件紹介サイトです。

ふ:なんだか…いいサイトね。

一同:(笑)

ぎ:目的がシンプルでいいよね。分かりやすくて。

角:ありがとうございます。物件の情報ってネットでたくさん出てくるのでご自身で探せるんですけど、その中の多くは自分で改装したり手を加えることって中々できないんですよ。

 

ふ:壁に穴開けられませんもんね…

角:そうなんですよね。物件の多くは自分でカスタマイズできないものがほとんどです。大家さんにとって改装は費用がかかるのでなるべく手をかけたくないし、住む人にとっては自分なりにカスタマイズしたい!という気持ちがあるのでそれを上手くマッチングできたら…って考えたんです。

ぎ:両者の摩擦解消に乗り出したんですね。このサイトはいつごろから始めたんですか?

角:本格始動したのはだいたい1年半前くらいですかね。

ぎ:あ、結構最近なんですね!

角:そうなんです。紹介する物件はちょっとずつですが更新していますよ。

 

ぎ:なんだか前職の骨董屋と家業の不動産業がうまく融合したようにも見えます。

角:特別意識したわけではなかったんですが、好きなものを追求したらこうなったって感じですね。

ふ:あ、ベースだ!「好きなもの」、これがきっとベースだよ!

ぎ:そうだね!そうか!

ふ:好きなものをとことんやろうっていう姿勢がベースになっているんだと思いますよ。

角:あ、そうかもしれないですね!

 

新しい風を受け入れてくれる土壌

「すみだ川ものコト市」の様子

 

ぎ:まずは角田さんのベースとなっているものを解き明かしたところでですが、まだまだお聞きしたいことがございます。角田さんは「すみだ川ものコト市」の実行委員長など、地域の活動にも積極的に関わっていらっしゃいますがその様に活動しようと思ったのはどんなきっかけだったんですか?

角:「すみだ川ものコト市」はですね、これまでのお話と重複する部分もありますが、私がそもそも古いものとか手作りのものが好きっていうところがきっかけの一つです。墨田区は伝統工芸やものづくりの工場がたくさんありますよね。そういうものづくりや手作りの文化を発信できる場があったらいいなって思ったんです。

 

ふ:職人さんの中にはそういう発信があんまり得意でない方もいらっしゃると思うので、それはきっと助かりますね。興味を持つきっかけになりますもの。

角:お役に立てたらいいですけどね。

ぎ:角田さんってこういう古民家の空間もそうですが、古いものと新しいものを合体させることが得意なんですね。

角:あ、好きですね。そういうの(笑)

ぎ:そういう活動をしていく中で、ベテランの方々が新しいものや新しくやってきた人に躊躇しているようなことはないんですか?

角:新しい人が入ってくることに対して戸惑っている方はもしかしたらいるかもしれませんが、出会ってきた方々は比較的寛容というか受け入れてくださっていますね。

ぎ:あ、そうなんですか。

ふ:だってさ、私たちのような人でも受け入れてくれるんだよ?

ぎ:まだ受け入れられてるか分からないよ!

一同:(笑)

 

ぎ:以前、輪旅第十三弾で“北斎ヨガ”のオカザキ恭和さんにお話をお伺いしたときも古い工場を改装してヨガスタジオを開いたとお聞きしたんですが、そういう新しいものでも受け入れてくれる土壌が墨田区にはあるようですね。

角:長年住んでいますが、人と人とのつながりが濃いなとは思いますね。1回会って顔見知りになれば、次にあったら仲良くなってるみたいな。

 

ぎ:本当に下町人情的なんですね。角田さん自身が墨田区にお住まいの方だからそういうつながりを実践している1人ってことですよね。すごいな…。

角:「すみだ川ものコト市」をやっていても気づいたのが、自分から協力を申し出てくださる方がすごく多いんですよ。実行委員会の元々のスタンスが“モノづくりをしている人たちの発表の場を作る”というもので、それを呼びかけたら同じ気持ちの方がたくさん申し出てくださいました。

ぎ:まさに「人つながる墨田区」ですね。

 

肩の貸し合いで支えあう

ぎ:これまでたくさんお話をお聞きしましたが、角田さんが思う墨田区の魅力ってどんなところだと思いますか?

角:そうですね…。つながった方が“家族”みたいになるっていうところですかね。何かでお手伝いしてもらったら、また別のかたちでお手伝いで返すんですよね。肩の貸し合いが実践できているというか。…みんなで神輿を担ぐみたいな(笑)。そんな温かい街だなって感じています。

ぎ:江戸時代にあるような話が今も続いている感じですよね。

ふ:本当にそんな感じですよね。お互い様の精神というか。

角:まさにそうですね。

 

ぎ:それでは最後の質問ですが、角田さんの2018年の目標を教えてください。

角:目標!?うーん、何だろうな…。基本的には自分たちが住む街が楽しくあれば楽しく過ごせると考えていて、イベントやお住まいの関係でそのお手伝いをしていきたいと考えています。

ふ:いい!すごくいい!

ぎ:角田さんが手がけたものはきっととても人情味のある温かなものなんでしょうね。

ふ:今日この場所に訪れたとき、空間にどことなく温かみを感じていたんですが、角田さん自身があた…

角:あ、まだ寒いですか?

一同:(笑)

ぎ:角田さんのそういうところもとっても魅力的ですよ、うん。

ふ:そうね、とても温かい人だなって思いました(笑)。そんな方の心も空間に宿るんですね、素敵です。

 

ぎ:私たちの肩もいつでもお貸ししますので、ぜひお声がけください!それでは角田さん、ありがとうございました!

ふ:ありがとうございました。

角:ありがとうございました。

 

つながる

墨田区

 

恒例の「人つながる墨田区」ポーズで幕を閉じた輪旅第十六弾。

「肩の貸し合い」で支えあう墨田区をもっとたくさんの方に知っていただきたいですね!

次回の輪旅第十七弾は2018年2月下旬~3月上旬を予定!

墨田区公式フェイスブックでは輪旅オフショットを公開中。